サラリーマンが独立したら、“採算性を厳格に+銀行融資でキャッシュを厚く”
こんなタイトルで書くと、「そんなの分かっとるわい」とお叱りを受けそうですが、自分の身の回りで起きたお話を含めて書きたいと思います。
もう6年以上前なので書くことにしますが、以前知り合いの方が某ハウスメーカーを退職し、自分が属していた会社の代理店をすることにしました。
社員は、スタート時に2人、その後は5人くらいまで増えました。
スタート時にいきなり2人採用から始めること自体が凄いというか、思いっきりが良過ぎるのですが。
創業から2年くらいまではどうにか売り上げが上がっていたのですが(損益的にはトントン)、リーマンショックで売り上げがガタ落ち。
今迄雇用していた従業員を少しづつ減らして固定費を削減していたのですが、ついに資金繰りのメドがつかず廃業しました。
会社員の時と同じ仕事をして、元居た会社からフィーが入ってきて独立できるので、独立しても“大丈夫“ と思ったのでしょう。
でも、元居た会社はだれもが知る有名企業、新しく立ち上げた会社は当然誰も知らない名前。
会社員だった頃は営業成績もトップクラスで、かつ、同じ仕事をするのだから、と楽天的に考えたのが仇になりました。
アパートを建てるとなると「ン億円」かかります。
その巨額な投資を、知らない会社のヒトに営業を掛けられて安易に乗る人は少ないでしょう。
自分が会社員だった時と同じ業務を仕事にすると、上のようなことが起きがちです。
上の例えは、不動産営業なのでその難しさ(顧客が支払う金額が大きいので・・。)が顕著に出たのですが、他の業界でも同じような事例を聞きます。
例えば、保険会社を脱サラして代理店を立ち上げる。
この場合も、「独立前の仕事=独立後の仕事」となり、上の話と被るのですが、やはり知られてない会社は、初めの数年は難しいです。
じぶんの力量がいかに不足しているか、思い知らされてしまうのです。
否、もっと正確に書くと、「自分の力量を周知させるのがいかに難しいかを思い知る」ということだと思います。
こんなことを書くと「独立なんてリスキーだから止めなさい、会社にいたほうが良いよ」と誤解されかねないのですが、そんなことはありません。
ただ、創業してからの売り上げ予測、経費の見込みは保守的に行い、資金不足に陥る前に銀行から融資を受けておくのが賢い選択です。
創業融資制度を公的機関(都道府県、市、商工会議所など)でも実施してところがありますし、“お金が今はあるから借りる必要は無い“ではなく、”お金がある今だからこそお金を借りておく“ スタンスが大事です。
晴の日に雨の準備をする経営者に、銀行は優しいのです。
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”全てのよきことが次から次へと、あなたにやってきますように。”