「私の履歴書」に見る戦略的思考、やはり見せ方が大事。

以前は自宅で新聞を取っていたことがあり、日経新聞も読んでいました。

 

しかし、新聞の紙媒体としての物理的厄介さ、つまりゴミ出しが面倒になり購読するのを辞めてしまいました。

 

アートティスト系、ベンチャー系の履歴書は面白い

 

日経を読んでいた時期にまず読むのが私の履歴書でした。

 

よく言われるように、官僚やサラリーマン社長の私の履歴書はあまり面白くありません。

 

そうした方は小学生のころから勉強が良くでき、一昔前の官僚であれば旧制高校から東大に進学、大学時代は部活動をそれなりにこなし、中央官庁へというのがお決まりでした。

 

大企業のサラリーマン社長も概ね同じです。

 

 

私の履歴書で少し前に話題になったのが、家具小売り大手・ニトリ創業者の似鳥昭雄氏の文章です。

 

子供の頃は極貧でイジメにあい、その後ヤミ米販売に手を出し、学校ではカンニングをする。そのころの時代背景もあるのでしょうが、とにかく面白すぎると評判の「履歴書」でした。

 

 

 

それとは真逆と評されているのが、現在連載されている元東京海上保険社長・石原邦夫氏の私の履歴書です。

 

“桁外れにつまらない「私の履歴書」の凄み(2019.1.25、PRESIDENT online) ”に詳細に書かれています。

 

「それにしても、石原氏の連載には刮目させられた。底抜けにつまらないのである。他の大企業経営者と比べても、つまらなさの次元が違う。それがたまらなく面白い。」と書かれていて、褒めているのか貶しているのか分からない。

 

名と遂げた人は、書きたいように書くのはやはり難しい

 

 

両者を比較して思うのは、その戦略性です。

 

一代で名をあげ莫大な資産を築いた似鳥社長には妬みが多く寄せられるでしょう。日本特有の「出すぎた釘」になるのは避けねばなりません。

 

また、規制でがんじがらめで創意工夫から遠い業界である保険会社の経営者に、波乱万丈の履歴書を書かれても、顧客は不安になるばかりです。

 

 

「私の履歴書」が読者からどう思われるか、そして、その思われ方が自分にとって有益か否かが大事なのでしょう。

 

ベンチャーと保守業界の差はありますが、書きたいように書くことは難しいようです。

 

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