「年商」は売上高、「所得」「利益」は儲けです。「年商」だけでは判断できませんよ。

よくTVなどで芸能人が副業としてビジネスを始め、年商が〇〇億円!とか、元アイドルが年商△△億円の企業経営者と結婚!といったニュースが流れることがあります。

 

 

■「年商」という言葉のマジック

 

 

では、本当にこの年商〇〇億円だけでその事業が儲かっているか判断していいのでしょうか?

 

一般的には年商とは、ある年に法人や個人が売り上げた金額の合計を指します。

 

つまり、もっと砕けた言い方をすると、年商とは売上高を指します。

 

損益計算書であれば、一番上に記載される金額が売上高で、実際にはそこから製造原価、販管費などが差し引かれ、更には営業外損益、特別損益がプラス、マイナスされて利益が計算されます。

 

年商とは1年間の売り上げの合計額をいい、企業や事業主の事業規模を表すもので、それだけではその企業、事業主がどれくらい儲かっているかは分からないことになります。

 

だから、この年商という言葉は、会社や個人事業主に対して使う言葉といえるでしょう。

 

 

また、この年商という言葉と似ている概念として「年収」という言葉があります。

 

年収は給与所得者に対して使われる場合が多く、給与の一年間の収入総額を指します。

 

お分かりと思いますが、給与の収入金額とは、社会保険料などの法定福利費や所得税、住民税、サラリーマンの経費である給与所得控除が控除される前の金額、給与明細の一番先に書いてある額面金額のことをいいます。

 

 

■「年商」は多ければ多いほど良いのか

 

 

企業や事業主の売上高は多額であればあるほど良いと思われるのが「一般的」です。

それに加えて、製造原価、仕入れ原価やその他の経費が少ない、つまり利益率が高ければ理想的です。

 

売上げが伸びれば伸びるほど、利益もどんどん伸びるからです。

 

 

(例)次の2社(者)を比較してみましょう。分かりやすいように単純化しています。

 

 

(A)売上高 3億円 経費  2.5億円  利益 5000万円

(B)売上高 1億円 経費1,000万円  利益 9000万円

 

 

Aは3億の売上を上げるために2.5億円を使わないといけない訳です。売上げの8割が経費です。

 

一方のBは、売上高はAの3分の1ですが、利益は逆にAより多くなっています。

 

Bは、1億を売り上げるためにその1割の1000万円分の努力でこと足りているからです。

 

 

より少ない労力でより稼げるBのほうが優れた企業・事業主であるのが明確に分かる訳です。

 

Bのような事業であれば、利益率が高いので売れば売るほど儲かるという好循環が生まれます。

 

ある程度、該当するマーケットが飽和するまでは、そのまま伸び続けるパターンです。

 

ただ、時代の流れで商品などが陳腐化するのが常なので、儲かっているときに次の一手を考えるのが経営者、事業主の才能です。

 

 

そして、売上高が数十億円程度までの規模の会社であれば、売上高で判断するよりも、利益金額の大小でその企業を判断したほうが良いように思います。

 

事業規模が大きくないので利益率にこだわる必要があり、大きなリスクを取る体力がある訳ではないからです。

 

しかし、売り上げが数百億円くらいになるとニッチなマーケットであれば、マーケットの覇権を賭けたシェア争いをすることもあり、売上げ至上主義が功を奏する場合もあります。(当然、業種により異なりますが。)

 

■今日のつぶやき

 

昨夜は、丸の内朝大学のクリスマス・パーティでした。

事務所から会場の東銀座までは徒歩で10分ちょっと。

 

「ブログ読んでます!」と何人かの方にお声掛け頂いて嬉しかったです。

こうした声がモチベーションなります。

 

楽しいひと時を皆様、有難うございました。

すっかりクリスマス・モードになっている銀座の街は眩しかったです!

 

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京橋トレジャリー税理士事務所は日本が元気になること、すべてのクライアントさまが成長することを支援していきます!!

 

”全てのよきことが次から次へと、あなたにやってきますように。”