いつの間にかマイナス金利が常態化、この先にはどんな風景が待っているのか

ブルームバーグ(8/16)によると、「投資家のリスク回避でマイナス利回り債券の残高は17兆ドル(約1804兆円)に迫っている」と報じています。

 

 

債券にはクーポンと呼ばれる利息が半年に一度程度つくので、通常ではその利回り(購入元本に対する利率)がマイナス、つまり【購入価額】>【償還(満期)時の元本+それまでもらった利息の合計額】、となることはありえません。

 

 

買って、そのまま長期間保有しても、結果的に損をするので誰も買わないからです。

 

 

何でこんなことが起きるかと言えば、国債などの債券の金額が高くなりすぎたことと、日銀がさらに高い価格で国債を買い取る構図があるからです。

 

 

株式の先行きが不透明だから、資金運用者(ヘッジファンドや生保会社など)が株式から国債などの債券に資金を動かすことは伝統的投資行動ですが、債券利回りがマイナスなのに債券に投資するって、・・・。

 

 

 

ヘッジファンドなどの資金運用者は、内規で株式と債券の投資割合が決まっていることも多く、債券利回りに関係なく債券に資金を投じなければならないのかも知れません。

 

 

そんな保有していても損をする債券の売買が成り立っていること自体が疑問ですが、現実の銀行と日銀の関係から実際に取引が成立しています。

 

 

日本の長期金利は、日本国債2年債 -0.33%、5年債 -0.37% 、10年債

-0.28% (8/26現在)となっており、 今年に入りマイナスの利回りが続いています。

 

 

 

欧州でも政策金利はゼロ%で、実質的にはマイナスになっています。

 

 

いずれアメリカも、マイナス金利になってしまうかもしれませんし、最近のゴールドの値動きはこうした金利の動きと整合的です。

 

 

ゴールド自体は金利が付きませんが、基軸通貨のアメリカドルの金利が下がれば、相対的に代表的現物資産のゴールドの価値が高くなるからです。

 

 

最近のゴールドの値動きは、アメリカの利下げを織り込んでいるとも言えます。

 

 

あと数年でこの債券バブルが終わるのか、それとも半永久的に続くのかは神様しか知りません。

 

 

世界の歴史上で誰も経験したことの無いマイナス金利の先には、どういう未来が待っているのか、興味津々です。

 

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