ビットコインはもう本当に終わったのか??②

昨日に続き今日も仮想通貨について書いてみたいと思いますが、本日は税制に絞って記事を書いてみたいと思います。

 

 

仮想通貨、ビットコインの復活のカギは税制の改正か??

 

今後、仮想通貨が社会から再度注目され、取引が活発になるきっかけがあるとすれば、それは税制、つまり課税の仕組みを変える時ではないかと僕は見ています。

 

(もちろん税制だけで仮想通貨の価格が恒常的に上昇軌道に乗るということはないと思いますが、少なくても仮想通貨の取引が今より活発になる、流動性が高まるという意味です。(^^;

 

 かつての伝説のトレーダーであり元モルガン銀行東京支店長、ジョージ・ソロス氏アドバイザーを歴任した参議院議員の藤巻健史氏は、仮想通貨の税制について、次のような改善策を唱えています。

 

•(株やFX同様)税率20%の分離課税にすること

•通貨を換える時の非課税

•少額使用の時の非課税

•損した際に、分離課税にして繰越を認めること

(『なぜ、仮想通貨の税制を改正すべきなのか』藤巻健史議員インタビュー(前編より抜粋;CoinPost編集部)

 

 

 

 

 

現在の仮想通貨取引による所得は雑所得に分類され、総合課税の対象になっています。

 

これは他の投資対象(株式投資、FX取引など)と比較しても不利であることは否めません。

 

例えば、サラリーマンがある年に給与所得で500万円を稼いだとします。

 

また、同じサラリーマンが同じ年に仮想通貨で1000万円の利益を出したとします。

 

給与所得500万円+仮想通貨取引で得た所得1000万円 =1500万円

 

そうすると給与所得だけの時の税率は20%(所得税のみ)だったのが、仮想通貨で得た所得をそれに合算すると税率が33%(所得税のみ)にUPします。

 

勿論、超過累進税率なので所得すべてに33%の税率が課されるわけではありませんが、総合課税なので、適用税率が上にシフトするので、税負担が重くなるのは確かです。

 

 

 

FX取引と仮想通貨取引で得た所得、税金はどう違うのか

 

 

仮想通貨取引と比較されることが多いFX取引(外国為替証拠金取引)で得た所得も仮想通貨と同じ雑所得に分類されていますが、FX取引は利益の大きさに関わらず税率は20.315%(住民税、復興特別所得税を含む)となっており、両者の取扱いの違いは大きいのが現状です。

 

 

 

他に事業所得などがあったとしても、FX取引の所得税率は20.315%で固定なので、FX取引で得た金額が多額であっても本業で得た所得がそれと合算されることはないので、ある意味安心です。

 

ただ、FX取引は株式投資の特定口座のように源泉で所得税を天引きしてくれないので、得た利益についての納税については、翌年春の申告に備えて資金を確保しておく必要があります。

 

 

FX取引、仮想通貨取引で得た利益は手元に置いておくのが無難です

 

 

FX取引であっても仮想通貨取引であっても、一番怖いと思うのが、それらで得た利益をさらに再投資して失敗してしまうケースです。

 

例えば、仮想通貨取引で1000万円の利益を得たとして、その1000万円を株式投資に回したとします。

 

それで儲かれば何の問題もないのですが、もし投資先企業の株価が急激に下落してしまい損切もできない場合、仮想通貨で得た所得の税金を納付するのに資金が不足するケースも出てきます。

 

仮想通貨取引で得た所得と株式投資で得た所得は損益通算出来ないので、仮想通貨取引で利益を得た方は、税金を大まかに計算(所得税だけでなく復興特別所得税、住民税も)し、念のためにその税額よりも多めに手元に残しておきましょう。

 

仮想通貨取引及びFX取引は、値動きが激しくリスクの高い投資ですが、儲けた後の納税に対するリスク管理も同様に重要です。

 

 

「勝って兜の緒を締めよ」の精神で、納税に備えましょう。

 

 

仮想通貨取引及びFX取引はリスクも大きいですが、利益も大きくなる傾向がありますので、申告については税理士に相談することをおススメ致します。

 

 

 

■今日のつぶやき

 

もう12月。そろそろ自分の確定申告の準備でも始めようかと思います。

 

事業的規模で事業をされている方も、税理士に見てもらう前に、ご自身で売上、経費のチェックを一度行うことをおススメ致します。

 

自分で数字を作ると後で税理士と話すときも理解度が違いますし、それがご自分の事業に生きるのは間違いありません。