マーケットにもあるオオカミ少年の話と僕のリスク管理術
誰でも知っているオオカミ少年の寓話。
ドイツのイソップ物語に収められている、世界的にも有名な話ですが応用はとても広いと思っています。
念のためにおさらいすると・・・・
“ある村に、ヒツジ飼いの少年がいました。仕事といえば、毎日飼っているヒツジの番ばかりです。
ちょっと茶目っ気のある少年は飽きあきして、いたずらをしたくなったのです。
「大変だ、大変だ! オオカミが来たぞ、オオカミが来たぞ」
これに驚いた村人がどっと集まってきました。
村人の慌てた様子を見た少年は大笑い。
数日して、少年はまた大声をあげました。
「大変だ! オオカミが来たぞ。今度こそ本当にオオカミだ!」
村人は、また家々から飛び出して集まりました。
少年は、またもその様子を見て大笑い。
ところがその後、オオカミが本当に村にやってきてヒツジの群を襲いました。
少年は大慌てで叫びました。
「オオカミだ! オオカミが来たぞ! 今度こそ本当に、本当にオオカミが来たぞ!」
もう既に2回も騙されている村人は、知らんぷりです。
うそつきの少年がいうことなんて、村の誰も信じようとしません。
その結果、少年が見張っていたヒツジは、オオカミに全部食べられてしまったのでした。”
この寓話をマーケットに当てはめると、「危機が来る、大暴落が来る」言われている間は案外とそれは起きないという話と似ています。
また、知り合いのNY在住の著名な投資家は、“お化けと相場は人のいないところに出る”と語っています。
こう書くと、「オオカミ」「お化け」「相場」が同列になっていまいますが、つまり何回も騙されたあとに(例えば)株が上がる(売っているなら下がる)。
あるいは、誰も注目していないときが後から見ると絶好の仕込み時だったということも良くあります。
僕も元々は誰も注目しない銘柄に投資するタイプだったのですが、投資のパフォーマンスが落ち始めたのは、人気銘柄に手を出し始めてからでした。(反省)
株式投資に造詣の深い知り合いによれば、株で儲けるには3つの要素が必要と語っています。
・勉強(マクロ経済、テクニカル、銘柄研究)
・不人気銘柄
・長期投資
確かに上記3つを抑えていれば、リスクはかなり抑制できるように思います。
あと、株式に限らず投資をしたときはその時のことをメモに残すと良いと思います。メモに残すことで失敗した時に反省材料として活用できるからです。
具体的には次の要点をメモすると後日役に立つのではないでしょうか。
1.どうしてその銘柄を買ったのか
(価格が安かったから、あるいは将来性があると思ったからなど)
2.投資期間をどの程度と見込んでいるか
(1か月保有したら売却、あるいは半年、2~3年など)
3.どのくらいの上昇(何%?)を期待しているのか
(20%、100%あるいは500%など)
4.ロスカットをどこに置くか
(10%、15%あるいは20%など許容損失額の設定)
5.結果的にその投資はいくら儲かったのか、または損失が出たのか
そして個人的にとても大事だと思うのは、上の4です。
だれでも儲けたいという欲で投資をするのですが、損失を出す可能性に目をつぶってしまっては運用とは言えないと思っているからです。
予めロスカットポイントを決めておいて、逆指値を入れておくのも効果的です。
逆指値を入れておけば感情に流されずトレードが出来ますし、ダラダラと損失を膨らませてしまい、売るに売れない状況に追い込まれずに済みます。
その人なりの信念に基づいて投資をしているはずですが、そうはいっても「儲かるのも損をするのも50%・50%」という客観性は常に持っていたほうが、投資との距離が適正にとれるのではないかと思っています。
そして、こうしてトレードごとにメモを残しておき、「自分の投資のクセを見える化」しておくと自分の陥りやすい失敗を客観視出来て、投資のパフォーマンスが自然に上がります。
また、自分が大きな波の中で、その時点が調子がいいときか悪いときかの判断材料にもなります。
調子が悪いときなら、投資を一休みして本業に集中するのが良い選択かもしれません。
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