業界の常識は外の人には案外、伝わっていない

どの業界でも常識と言われるものがあります。

 

 

例えば資産運用の世界において運用成果は、アセットアロケーションが8割を決めるというものがあります。

 

 

国内債券(あまりいないでしょうが)、海外債券、国内株式、国内不動産、海外株式、海外不動産、金などの現物商品、通貨でいえばドル、ユーロ、円など其々に資産の何割を配分するかで成果の殆どが決まってしまいます。

 

 

しかしながら、こうした金融業界の常識は、業界外の人には意外に知られていません。

 

 

例えば株式の個別銘柄で個人投資家が儲けられる確率はかなり低く、世界のプロと戦っても徒労に終わる可能性が高いの現実です。

 

 

 

各社とも個別銘柄を研究する雑誌を毎月発売していますが、こうした現実を公表すると雑誌の売れ行きが落ちてしまいかねません。

(こうした雑誌も毎月積み立て投資が一番儲かる可能性が高いと記事にしているはずですが)

 

 

こうした現実がアセットアロケーションの重要性を説くことを阻んでいるのではないでしょうか。

 

 

また僕が属する税理士業界でも常識というものがあります。

 

 

それは、節税、節税と税金を減らすことに一生懸命になってもお金が出ていくだけで、税金が少し安くすることは出来ても最終的にはお金が残らないという常識です。

 

 

勿論、必要な投資はすべきですし、将来への種まきを惜しんではいけません。

 

 

将来の業績は先細りになり、手を打つのが遅くなってしまうからです。

 

 

そうした投資は必要な経費ですが、税金を安くすることを目的にお金を支出してしまうのは、如何なものかというのが税理士の常識であるのです。

 

 

【普通に税金を払った場合】

 

100万円利益 税率30% 税金 30万円 残り 70万円

 

【意識して節税をした場合】

 

30万円を新たに経費にした場合

 

70万円利益 税率30% 税金 21万円 残り 49万円

 

 

 

 

税金は確かに9万円安くなりますが、手元の残るお金は21万円少なくなっています。

 

 

これは別の言い方をすると9万円のために21万円を支出しているのと同じなので、資金繰りの観点からも望ましくありません。

 

 

また、経費として考えていた30万円の経費性を税務当局から否認される可能性あるので、そうなると「9万円節税」が絵に描いた餅になってしまいます。

 

 

結局のところ、企業経営は税金を意識しすぎてもあまりいいことはありません。

 

 

せっかく会社を経営しているのですから、必要な投資はするべきだし、自由に経営のかじ取りをすべきです。

 

 

しかし、税金を過度に気にしすぎると顧客に向けるべき注意を税務署に向けることになり、結果として経営の方向性が違う方向に向いてしまうのです。

 

 

 

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当務所は、 “ 個人事業主、小規模企業の良き伴走者 “ として、すべてのクライアントさまが成長することを支援していきます!!

 

”全てのよきことが次から次へと、あなたにやってきますように。”