ズべレフ時代の到来を予感!! ATPツアー・ファイナル決勝戦でズべレフが勝利!

 

ATPツアーの今季最終戦で年間成績上位8人により争われるATPツアー・ファイナル(ロンドン)は18日、シングルス決勝で世界ランキング5位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が同1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を6―4、6―3で下し、初優勝を飾った。

 

ドイツ勢の優勝は1995年のあのボリス・ベッカー以来

 

錦織も出場したATPツアー・ファイナルの決勝は、ズべレフの初優勝で幕を下ろした。ドイツ勢の優勝は1995年のボリス・ベッカー以来だという。

 

これによりズべレフは、1次リーグからの勝利給などを含め、250万9千ドル(約2億8350万円)を獲得したことになる。

 

ジョコビッチは21歳でこの大会を初めて制したが、ズべレフが同じ年齢でこの大会を初制覇したのは、因縁めいたものを感じる。

 

先日のこのブログ記事でこれからのテニス界を引っ張っていく次世代のスター候補としてズべレフを押したが、早くもそれが現実のものとなった訳だ。

 

残念ながらこの試合は全く見ていないが、6―4、6―3のスコアからすると内容的にはズべレフのワンサイドゲームだったといえる。

 

だが、守備が盤石で付け入るスキを見せないジョコビッチが一方的に敗れるのはどうも想像ができない。

 

何かコンディションに問題があったのだろうか。

 

 

 

 

 

いずれにしても、この大会の優勝でズべレフが一挙にNO.1のスターダムに上り詰める可能性は高い。

 

今季最終戦を気持ちよく終えて、来年の今頃は誰もが彼の時代が到来したことを認めることになるのではなかろうか。

 

 

錦織のキャリアはBIG4との闘い 

 

 

それにしても思うのは錦織の不運である。

 

彼の直近ピークである2014年辺りには、彼よりランキング上位に殆どの場合BIG4と言われるフェデラー、ナダル、マレー、ジョコビッチらがおり、その牙城は半端なく硬かった。

 

ATPツアー1000はウィンブルドン、全仏オープンなどのグランドスラムの4大会に次ぐ格付けの大会で、年間9大会が世界各地で行われている。

 

過去10年の9大会のうち、BIG4が年間のすべての大会で優勝した年が201120132015と3年ある。

 

他の年の9大会もほとんどはBIG4のいずれかが優勝しており、BIG4の凄まじさをよく表しているデータである。

 

 

仮定の話をしても意味がないのは承知だが、もし錦織がBIG4のいない普通??の時期にテニス選手をしていたら、ATPツアー1000でも数回、グランドスラムでは1~2回程度の優勝があっても全くおかしくない。

 

 

そんなつまらない妄想をしてしまいたくなるくらい、錦織がプロとして活躍してきた時代は、BIG4の全盛期と重なってしまうのである。

 

 

 

過去10年のATPツアー1000で、BIG4以外の複数回優勝者はズべレフだけ!

 

 

 

さらにATPツアー1000のデータを見ていて面白いことに気が付いた。

 

 

過去10年のATPツアー1000の優勝者(9大会×10)は、延べで90人。

 

 

その内、BIG4の優勝回数は74回、BIG4以外の選手は16回である。

 

 

BIG4以外の優勝者でATPツアー1000の複数回優勝者は、2009年からの集計ではただ一人。

 

 

 

 

 

アレクサンダー・ズべレフだけなのである。

 

 

2017年のローマ大会、カナダ大会、2018年のマドリード大会での優勝である。

 

 

あとのBIG4以外の優勝者は、ただ一度の優勝で終わっており、複数回優勝者はズべレフのみなのである。

 

 

昨年、今年と連続でBIG4の牙城を切り崩しATPツアー1000で3度の優勝、そして今年の最終戦ツアー・ファイナルを初制覇。

 

 

この事実だけで、彼がジョコビッチ、フェデラーらBIG4に代わる次世代のスターになるのは明らかと言えるのではなかろうか。