後悔もあるが、その時のベストを尊重したい

ある小説の中で東京電鉄創業者の五島慶太の言葉として、“今から３０年前に戻れるのなら、自分の全財産を差し出しても構わない”といった趣旨が語られています。

その時点で、五島慶太はかなりの高齢かつ、超・超資産家。

つまり、数多くの事業経験を積み、難しい経営判断をこなしてきた自分の知見を３０年前に遡って生かせば、資産を全て差し出してゼロにしても、必ず資産をもとの何倍にでも増やす自信があるという意味で語っています。

五島慶太といえば、鉄道、デパート、ホテル、観光業など幅広く事業展開し東急グループをたった一代で築き上げた立志伝中の人物です。

また、最近見たテレビ番組で関西出身の超有名弁護士（たぶんお分りでしょう）が全く同様なことを語っています。

その弁護士は過去の自分の判断に、後悔があったのかも知れません。

今から振り返ったら、こうすれば、もっと違った良い方向へ進めたのにという。

ここでお二人が語っているのは、やはり時間についてです。

３０年かけて培った知見を３０年前から遡って駆使すれば、より良い結果が得られるはずということです。

僕もこの弁護士とほぼ同世代ですので、言いたいことは本当に良く分かります。

ただ、誰しも過去の判断に後悔があるのも当然ですが、その時のベストと思って決めたことなので、それはそれで、良いのではないかと思っています。

時間ほど味方につければ心強い援軍はいませんし、時間を浪費すれば、何も得ることが出来ません。

時間ほど豊かな資産は無いですが、若い時は目の前に有り余る時間があると錯覚して、ついつい浪費しがちです。

効率がすべてとは思いませんが、少しの意識の変え方で変えられる現実もあります。

楽しみながら、かつ、時間を意識して人生をエンジョイしたいと思います。

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